◆◆資産に関わる税務について◆◆
資産をお持ちの方に万一のことがあったとき、後日頭を悩ませるのが、相続税の支払い。相続税は、相続や遺贈で財産を取得した人にかかる税金です。
◎厳しくなる相続税調査
先日、私の顧問先で、申告半年後に相続税の調査がありました。例年に比べると、大変早い時期の調査です。
そこで、なぜこんなに早いのかと税務職員に聞いたところ、「今は、譲渡所得が少ないので・・・・・・」という答えが返ってきました。
つまり最近では、土地の売買が著しく減少したために、資産税課は相続税ぐらいしか調査対象がないのです。
当然のように、相続税の調査対象範囲は広がり、また厳しくなると考えられます。
◎早めの対策を
法人税や所得税が支払えないからといって死ぬような人はいません。しかし、相続税を支払えずに自殺した人は何人もいるのが実態です。また、相続税の対象となる財産価格(評価額)も、皆さんが一般に考えているような金額ではありません。
いちばん気をつけなくてはならないのが、同族会社の株式や出資金です。実際にあったケースですが、資本金数百万円の会社を相続したら、相続税の評価額は10億円ぐらいになりました。相続税を支払う時点になって、びっくりするような税額を指示されたという話はよく耳にします。
このようなことが起こらないよう、早めに相続税の対策をしておくことが大切です。
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◆◆税務署の調査に対する心構え、準備について◆◆
税務署の調査官が脱税を暴くため虚々実々の駆け引きを繰り広げる映画「マルサの女」。
この映画に出てくる調査官「マルサ」とは国税犯則取締法によって行われる強制調査(査察)の俗称です。 この部署は、国税庁と国税局査察部内にあり、ごく悪質な脱税などの取り締まりにあたっています。
一般の税務調査では申告が正しいかどうか、ごまかしていないかどうかをチェックするものであり、所轄の税務署員が担当します。最近の税務調査は紳士的で、それほど恐れる必要はありません。
◎準備、用意しておくもの
不動産所得の調査に対して準備しておく資料としては、アパート等の賃貸借の契約書、必要経費の領収書、預金通帳等があります。契約書については、年度がわり以外の時期に契約したものは特に重要ですから、すぐに出せるようにしておきましょう。
また未収入の家賃がある場合には、未収入分をその年の不動産収入として計上しているかどうかが問題となりますので注意してください。
必要経費については、その経費のうちどのくらいの割合が不動産収入に対する費用になるかが問題となります。
例えば、建物の減価償却費のうち何%が賃貸用であり、何%が自己の住居用であるかといったことです。
同じことは修繕費や固定資産税についてもいえ、これを証明するものが必要となります。それには、登記簿の謄本で床面積按分するなどの方法があります。
預金通帳は賃貸不動産関係のものとプライベートのものとを別にしておいた方がよいでしょう。
◎心構え
次に調査に対する心構えについてですが、まず、どんなときにも平常心でいることです。また調査員のふとした雑談に注意し、よけいなことは話さないようにしてください。
態度はオドオドせず、また尊大にならず、主張するべきところはきちんと主張することが大切です。ミスはごまかしきれるものではないと覚悟をし、ある程度のことは認めてしまい、調査を早く終了させるようにすることが肝要です。
最後に最も重要なことは、顧問税理士がいる人はもちろんのこと、そうでない人でも知り合いの税理士に調査に立ち会ってもらうこと。できれば事前に税理士を税務署員に見立てて調査の予行練習をしておくとよいでしょう。
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◆◆土地や家屋の相続税について◆◆
相続税は、ひと昔前まではごく一部の資本家にしか課税されないものでしたが、近ごろでは、ちょっとした不動産なり株なりを所有している人にとっては避けては通れないものとなってきました。
それに加えて、最近の政府税調の中期答申において、相続税の基礎控除額の引き下げが検討され、課税最低限の水準の見直しが議題にのぼっているあり様です。
◎相続財産の評価方法
このような状況の中で、アパート・マンションのオーナーの方々は、もし万一のときにご自分の所有している財産が、どのように評価されるのか、という事に大きな関心をお持ちなのではないでしょうか。
そこで簡単に、賃貸住宅とその敷地の相続財産としての評価方法について述べたいと思います。
1.「家屋(貸家)の評価方法
「貸家の評価=自用家屋の評価額×(1-貸屋権割合)=固定資産税評価額×(1-0.3)」
2.敷地(貸家建付地)の評価方法
「貸家建付地の評価=自用地としての評価額×(1-借地権割合×借地権割合)」
貸家建付地とは、土地の所有者がアパートなどの貸家を建てている宅地のことです。
自用地としての評価額は、倍率方式または路線価方式により評価されます。倍率・路線価ともに国税局が毎年定めていますので、税務署で線路価図を閲覧すれば求められます。
この場合も、上の貸家の評価と同様に、アパートなどの空き室となっている部分の割合については、自用地としての評価となります。
3.小規模宅地などの特例
簡単に言うと、賃貸住宅の敷地の評価額のうち、200uまでの部分に限り、50%の減額が認められるということです。この件に関しては、複雑な要件がありますので、税務署などへお問い合わせください。
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◆◆「集金手数料」の処理について◆◆
アパートの入居者から毎月のガス代を、ガス会社に代わって家賃と一緒に集金する際、ガス会社からはわずかですが、集金手数料を頂くことがあります。トラブルにならない対処法はあるのでしょうか。
◎「雑収入」として明確化
集金したガス代を全額ガス会社に手渡し、別個に集金手数料を受け取る場合は収入として処理すれば、別段問題はないと思います。
しかし、集金したガス代の一部を集金手数料として控除し残額をガス会社に渡す場合には、その集金手数料を明確にするため、次のような仕訳が必要です。
(仮に、ガス料金100円、手数料5円とする)。
1.ガス代集金時
借方/現金100
賃方/預り金100
2.ガス会社への支払い時
借方/預り金100
賃方/雑収入5(集金手数料)
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◆◆設備のリースは得か?◆◆
アパートの給湯設備を合計100万円の投資で新しくしました。
この場合、買取りと8年程度のリースと、どちらが得になるのでしょうか。
◎資金手当ての面で考える
固定資産を取得する場合は、資金面で見れば購入のほうが有利です。購入するよりも費用が多くなるリースは一度に資金の手当てをしないで済むので、その面でメリットがあります。
この場合、税金面で比較すれば購入の場合、給湯設備の耐用年数は15年となりますので初年度の減価償却費(1年間フル稼働として)は、下記の通りです。
(定額法)100万円×0.9×0.066(償却率)=59,400円
(定率法)100万円×0.142(償却率)=142,000円
仮にリース手数料を20%とすると、リース総額は100万×(1+0.2)=120万円となり、これをリース期間で按分して月々のリース数を算出します。
8年リースならばリース期間は12ヶ月×8年=96ヶ月、初年度のリース額は120万円×12/96=150,000円となりますので、単純に比較すればリースのほうが経費計上額が多く発生します(リース期間によっては数値が逆転することも有り得ます)。
◎金額や期間設定によってどちらが得かは変わってくるので
税理士に相談を
ただし、100万円で複数の給湯設備を購入し、しかも1台当りの取得価格が30万円未満の場合は、今年度の税制改正により、個々に全額即時償却が認められます。すなわち、100万円全部が経費になるということです。いずれにせよ金額や期間設定により条件が変わりますので、購入、リースのいずれが得かは、個別に税理士に相談してみてください。
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◆◆「紹介料」について◆◆
長年入居していた家族の新築の際、知り合いの工務店を紹介したところ、工務店から成約のお礼として「紹介料」を払うということです。税金などでトラブルにならない対処はあるでしょうか。
◎領収証や契約書を作成して曖昧に処理しない
工務店より支払いを受けた紹介料は一般の謝礼とは違いますので、必ず領収証を渡すようにしてください。
また、紹介料などについて税務調査でのトラブルを避けるためには、あらかじめその提供に関する役務の内容を具体的に明らかにした契約書などを作成しておく必要があります。
◎個人の場合と法人組織の場合
大家さんが個人の場合、受け取った紹介料は雑所得として申告し、その紹介のために要した経費(通信費、交通費など)は必要経費といして、その収入全額から控除することができます。
また、大家さんが法人組織であり、上記の紹介料を受け取ったのが当該法人の役員または社員の場合は、その者の給与所得以外の所得が20万円以下の場合には確定申告の必要はありません。
各種手数料などはあいまいに処理すると税務調査で必ず問題となりますので節度を持って対処してください(裏リベートなどはもってのほかです)。
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◆◆家族を管理人として雇ったら◆◆
賃貸住宅管理業を家族が手伝った場合、人件費として経常できるのでしょうか。また、それに必要な手続きはあるのでしょうか。
◎ 当核賃貸住宅経営者が個人か法人かによる取扱いの違いがあります
●経営者が法人の場合
社長その他のグループがその会社の株式の50パーセント以上を所有し、かつ、その家族の持ち株割合が5%を超える場合に、その家族が会社の経営に従事している場合は、みなし役員に該当します。
この場合には、その家族に支給される役員報酬のうち、適正分は損金算入が認められますが、不相当に高額な部分及び役員賞与は認められません。
上記以外の条件の場合に支給するものは全額算入が可能です。
●経営者が個人の場合
1.経営者の白色申告をしている場合
この場合には、生計を一つにしている親族に支払った給料は原則として、経費になりません。
その代わりに、親族のうちに、1年のうち6ヶ月を超える期間、その事業に専ら従事している15歳以上の専従者がいる場合は、給料の支払いをしていなくても、一人当たり、それぞれ次の金額を必要経費にすることが出来ます。これを事業専従者控除といいます。
専従者が配偶者の場合・・・・・・・・・86万円
専従者が配偶者以外の場合・・・・・50万円
2.経営者が青色申告をしている場合
この場合には青色事業専従者に適正な給料を支払う場合は必要経費にすることが出来ます。(青色事業専従者給与)
青色事業専従者とは、1年のうち6ヶ月を超える期間、その事業に専ら従事している15歳以上の親族をいいます。
青色事業専従者給与を支給する場合、専従者ごとの給与の額などについて、事前に税務署に届出をしなければなりません。
また、給与の額を変更するときも同様の届出が必要です。
◎日頃からの管理体制の充実を
最近の入居者は、「住まわせてもらっている」という意識は薄れ、家賃の対価として相応の管理の充実を求めています。
従って、オーナーの意識も「住まわせてやっている」という発想や、無駄な出費を防ぐという発想を転換し、入居者に快適に住んでもらうという意識が必要でしょう。
その観点から、管理体制を整備しておけば、空き巣などの被害が発生した場合でも、賃借人としての注意義務を履行していたとの反論が可能ですし、法的紛争になる前に円満な話し合い解決(見舞金、保険対応)が可能となります。
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◆◆個人の不動産貸付は不動産所得◆◆
賃賃貸住宅経営と税金の関係は、建てるときからはじまって、最後は相続するまで続きます。
経営を有利に運ぶには税務知識をしっかり身につけておくことが大切です。
◎不動産所得となるもの
ご承知の通り、個人の賃貸住宅経営の所得は、原則として不動産所得となり、所得税・住民税が課税されます。
また、事業的規模(10室以上)の不動産貸付として個人事業税(都道府県税)が課税されます。
年間の総収入額から必要経費を控除した額、それが不動産所得となります。
●総収入額の対象
・家賃(その年の1月1日から12月31日まで)
・契約の効力発生の日とする礼金
・名義書換料
・承認料
・電気代、水道代、掃除代の共益費(実費として受け取る場合)
※敷金や保証金は預り金のため収入額には入れませんが、返還を要しないことが確定したつど収入に計上しなければなりません。
●必要経費の対象
・租税公課
・火災保険料
・修繕費(減価償却の対象となる場合は除く)
・入居者の募集広告料
・借地の場合の地代
・賃借人を立ち退かせるために必要な立退料
・借入金の利息(賃貸住宅の使用日までの借入金の利息はその賃貸住宅の取得費に算入する)
・管理費
・青色事業専従者給与
・このほか現金の支出を伴わない減価償却費
※青色申告書を提出することについて税務署長の承認を受ければ、「青色申告特別控除」または「青色事業専従者給与」を控除することができます。
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◆◆第三の評価「時価評価」を活用する◆◆
土地の相続評価額を算定する場合、一般的には路線価方式と倍率方式のどちらかで算定するのが普通です。税理士に頼めば、ほぼ100%どちらかの方法で算出します。
しかしながら、路線価での評価額と実売価格が違っている場合が多く見受けられるのです。
例えば、路線価方式で算定した土地の評価額が2億円だったとします。しかし実際には1億円でしか売れない場合もあります。1億円でしか売れない土地に対して2億円の相続税を支払ってしまうなんてこともあるのです。
◎第三の評価「時価評価」
こうした事態を防ぐ方法として、相続税額の評価には、もう一つ「時価評価」という方法があるのです。
時価評価を行い、それが路線価と異なる場合に、それを税務署に認めてもらうためには、CPM(認定不動産管理士)など不動産のプロと不動産鑑定士がタックを組まないとできません。
時価評価を行う事により、場合によっては上記のように、評価額が半額になるような例も出ています。
時価評価の具体的な方法はかなり高度なので、省略しますが、対象の土地が広く、第一種低層住宅専用地域である場合、特に税額削減効果が大きくなるといった例が挙げられます。
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