◆◆家賃が滞ったときの対処について◆◆
賃貸住宅のオーナーにとって最大の関心事は、家賃がきちんと支払われることでしょう。
したがって、支払いが滞った場合の対処の方法は、ぜひ知っておきたいことの一つ。
◎賃料支払いにおける家主の権利
賃料支払いは入居者の基本的債務ですから、不払いの場合は家主に解除権が発生します。
ただし、入居者に支払能力と意思があるのに、手違いで家賃の一部が不足していたり、支払期日を過ぎてしまったようなケースでは発生しません。
判例では、不払いの金額やその理由、また支払催促の有無などの事情を考えあわせ、入居者に支払能力がありながら怠慢で不払いとなり、特に救済理由もない場合に、解除が認められる可能性が大きいと考えられます。
◎ 対処法
未払家賃は、入居者の敷金や保証金から引き落とすことができますが、充当できるのは1〜2ヶ月分だけです。従って、支払いが口座振替ならば、取引銀行に依頼して入居者の預金債権を差押えることが考えられます。
また入居者に勤務先があれば給料の4分の1を差押さえることができ、更に給料が28万円以上の人については、給料の4分の1以上であっても差押さえができます。
いずれの方法にしても差押さえをする前に、裁判所の判決で未払賃権額を認めてもらう必要があります。裁判所のお墨つきをもらって初めて強制執行ができるので、訴訟がオーソドックスな方法となります。
未払金額が30万円以下の場合には、少額訴訟手続きという簡単な方法があります。また金額の多少に関係なく、裁判所を通じて賃料支払いを催促し、入居者から異議がなければ差押さえが可能となる支払督促という簡単な手続きもあります。
これらの方法を使ってうまく回収することを考えましょう。
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◆◆アパートの鍵の法的拘束・罰則について◆◆
オールドファンには懐かしい、ジャック・レモン主演の『アパートの鍵貸します』。主人公が自分の住んでいるアパートを上司の浮気の場所に提供したことをめぐるコメディーでした。
現実にこのように、アパートの住人がなんのことわりもなく自分の家族や知り合いに鍵を貸してしまったら、何らかの法的拘束・罰則はあるのでしょうか。
◎本人が全く住まないのか、一時的に貸しているだけなのか
アパートやマンションのオーナーにとって入居者は重要な関心事です。きちんとチェックして、この人だったらいいだろうと思って貸すわけです。
したがって、契約上の入居者が、自分は全く住まずに他の人を住まわせてしまったときは、オーナーの承諾なしに賃借件(そこに住む権利)を譲渡したか、あるいは転貸(また貸し)したことになり、オーナーは賃貸借契約を解除したうえで、残りの契約期間の家賃の支払いを請求できます。
入居者がそこまでしないで一時的に部屋を利用させた場合はどうでしょうか。この場合は一律に答えを決めることはできません。要は、オーナーの信頼を裏切るほどの悪質なものかどうかです。(法律用語で『背信性の有無』といいます。) 判断のポイントは、利用の動機、二人の関係、利用期間、利用方法、それによって入居者が得た利益などです。
◎映画の場合では?
映画の場合、上司が部下の部屋を使う必然性はなく、部下も会社での立場を考えて使わせているに過ぎません。利用目的も好ましいものではなく、それが知れ渡ればアパート全体の風紀問題にも発展します。 したがって、そのような利用状態が一ヶ月くらい続き、オーナーが注意してもやまなかった場合は、オーナーは入居者の部屋の利用方法違反を理由に賃貸借契約を解除できると考えられます。
◎使用方法違反にならない例
これに対して、火事で自宅を消失したり、引越先が見つからない友人や家族を一時的に同居させることは許されます。 この場合は友人や家族という親しい間柄であり、彼らが社会生活上困っているのを助けるためですから、その期間が1ヶ月程度であれば使用方法違反とまではいえないと考えられるからです。
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◆◆苦情の対応について◆◆
だいぶ前に、「隣室のピアノの音がうるさい」と言って、隣人を殺害した事件がありました。「遠くの親戚より近くの他人」という諺がありますが、最近は隣近所の付き合いもなく、自分の生活を大事にしたいという人が多いようです。
それだけに隣に住む人の出す物音(ピアノ、エアコン、子供の声)や臭い(ペット)に敏感な人が増え、大家さんも頭が痛いところです。
◎ まずは大家さんが注意してやめさせる
大家さんは、居住者が快適に暮らせるような状態にしなければならず(民法601条)、近隣に迷惑を与える行為をやめさせる義務があるので、近隣妨害の内容が目に余るものであれば、注意してやめさせなければなりません。
集合住宅に居住している以上、お互いに隣室の物音などはある程度我慢しなければなりませんが、その受忍限度を超える行為は許されないということです。
具体的には、
1.「時間帯」(早朝や深夜はさける)
2.「態様」(仕事で発生する物音か、単に個人の楽しみか、長時間続けてか、どの範囲の隣人にまで被害が広がっているのか、近隣被害を軽くするための措置をとっているか)
によって、受忍限界度内かどうかを判断し、非常識な場合は、大家さんが注意してやめさせなければなりません。
◎それでも駄目だった場合の対処法
「近隣妨害を防ぐことは大家さんの義務だ」と言いましたが、居住者にも他の人の受忍限界度を超える近隣妨害をしてはいけないという義務(用法順守義務、民法616条)があります。
大家さんからは、近隣妨害の中止申し入れがあったにも拘わらずやめなかったときは、借家人の用法順守義務違反を理由に、賃貸契約そのものを解約する事も可能です。
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◆◆リフォーム工事代について◆◆
リフォームをしたところ、完了後1ヶ月で「欠陥」が判明しました。業者の技術が信用できないので、やり直しよりも工事代の返還を求めたいのですが、可能なのでしょうか。
◎相手が応じなければ調停や訴訟で
訴訟できます。リフォームの仕上がりが悪くてとても使えない場合には、契約を解除して工事代の返還を求めることができます(民法635条)。
そこまでいかない場合には、新たにかかる工事代を請求することができるだけです。いずれにせよ、業者がこちらの請求にすんなりと応じてくれるとは思いませんが、とりあえず、文書を出して業者の反応を見ます。
その上で、交渉するか、調停や訴訟を使うか決めます。裁判手続きでは、時間と費用がかかるので、金額との兼ね合いで判断します。
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◆◆ガス配管設備の貸与契約について◆◆
ガス会社からアパートの配管設備について、貸与契約書を求められています。
ガス供給をすることを条件に配管の工事費は無償にしてもらっていますが、貸与契約をするのと、工事費を払うのと、どちらが得になるのでしょうか。
◎信頼できる業者なら貸与・供給契約を
まず、ガス業者が信頼に足る良い業者であるかどうかの見極めが必要です。良い業者であれば、設備貸与契約とガス供給契約を結んで継続的に面倒を見てもらうのがお得です。
「貸与」であれば設備はガス業者のものですから、修繕費用も業者の負担になるなど、設備とガス供給を同じ業者にやってもらった方がトータル的に良いサービスが受けられます。
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◆◆入居者のガス代滞納の責任について◆◆
ガス会社からアパートの配管設備について、貸与契約書を求められています。
ガス供給をすることを条件に配管の工事費は無償にしてもらっていますが、貸与契約をするのと、工事費を払うのと、どちらが得になるのでしょうか。
◎信頼できる業者なら貸与・供給契約を
まず、ガス業者が信頼に足る良い業者であるかどうかの見極めが必要です。良い業者であれば、設備貸与契約とガス供給契約を結んで継続的に面倒を見てもらうのがお得です。
「貸与」であれば設備はガス業者のものですから、修繕費用も業者の負担になるなど、設備とガス供給を同じ業者にやってもらった方がトータル的に良いサービスが受けられます。
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◆◆オートロック誤作動の責任は?◆◆
オートロックが作動せず、入居者が空き家に入られたときの、オーナーの責任はどうなるのでしょうか?
◎ オートロックの故障に迅速・的確に対応したかによってオーナーの責任が決まる
近年、入居に当たってオートロックを絶対条件とする人が急増しています。オーナーも、オートロックをセールスポイントとし、投下資本を家賃で回収するので、オートロックはオーナー、入居者双方にとっての入居契約の重要事項です。
したがって。オーナーはオートロックの作動に十分注意する必要があり、故障を察知した時に、直ちに修理できる体制をとっておく必要があり、また、故障を発見した者が管理会社と緊急連絡先にすぐに連絡できるように出来る体制をとっておく必要があります。
◎日頃からの管理体制の充実を
最近の入居者は、「住まわせてもらっている」という意識は薄れ、家賃の対価として相応の管理の充実を求めています。
従って、オーナーの意識も「住まわせてやっている」という発想や、無駄な出費を防ぐという発想を転換し、入居者に快適に住んでもらうという意識が必要でしょう。
その観点から、管理体制を整備しておけば、空き巣などの被害が発生した場合でも、賃借人としての注意義務を履行していたとの反論が可能ですし、法的紛争になる前に円満な話し合い解決(見舞金、保険対応)が可能となります。
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◆◆契約書の交わし方◆◆
◎契約書の内容を分かりやすく伝える
契約書の内容を巡って、貸主、借主間でトラブルが起きるケースが多々あります。
これは、「入居者の方は、細部まで読んでいない、もしくは理解できていない」ということや、「契約書にあいまい、不備な点があった」ということが原因で起こります。
誰でも入居は、忙しく契約書の細部は見逃しがちになるものです。さまざまなスタイルの契約書がありますが、契約書の文章は、話し言葉に近い文体で、法律用語もわかりやすい言葉で表現されているものを使用する、または、内容をきちんと説明するように管理会社に依頼しておきましょう。
◎契約書の主な記載事項
契約書の主な記載事項には、
●建物の名称、所在地、設備、付属施設
●契約期間
●賃料、共益費、敷金、その他一時金
●借主及び、同居人氏名、合計人数
●主住所、氏名、印
●貸主住所、氏名、印
●連帯保証人住所、氏名、印
●仲介業者所在地、商号、代表者名、印
● 宅地建物取引主任者氏名、登録番号、印
があります。
更に、トラブルを起こさないために、特約事項としてアパート、マンション内の禁止、制限事項は、具体的に記載するように管理会社と相談しましょう。
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◆◆敷金の返金の問題でトラブルになるケース◆◆
近年、敷金返金のトラブルから、訴訟に発展するケースが珍しくなくなってきました。こうしたトラブルを防ぐにはどのような事に気をつけれよいのでしょうか。
◎明確な線引きを
敷金返金のトラブルは、貸主と借主の意識の齟齬から起きるものです。国土交通省住宅局は、敷金返還トラブルを整理するため、裁判事例も盛り込んだ「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を策定しています。これらをもとに、「借主負担分」と「貸主負担分」の明確な線引きをして、契約の際に入居者に提示するように管理会社に依頼しましょう。
また、地域によって相場が異なると言われてきた敷金ですが、全国一高く10ヶ月程度といわれてきた京都でも2〜4ヶ月の間に落ち着くなど、変化してきました。最近では、契約の際に敷金○○万円―敷引き○○万円としてあらかじめ、決めておくスタイルや、敷金の代わりにリフォーム費用を含む家賃の○ヶ月を最初に負担するスタイルをはじめたところもあります。
今後はこうした契約の形式も含め、敷金の定義について管理会社と見直していくのも一つの手です。
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