FE式湯沸器事故では、当社のお客様で対象機種を設置しているケースは、神奈川、千葉、長野の3エリアで合計9件ありました。たまたまこのメーカーの製品をあまり取り扱っておらず、お客様名は短時間で判明。このうち3件が空き家で、うち2件は別荘であることが分かりました。したがって、実際に常時使われているお客様は6件だったので、すぐ連絡を取り、メーカー担当者と一緒に交換、もしくは点検して安全を確認しました。
しかし、換気の不備などによるCO中毒事故は待ってくれません。そこで、冨士鉱油グループでは、エンドユーザー向け情報紙「Cheer’s通信」を通じて、注意換気を頻繁に行っています。
例えば「1月号」では、高温や水蒸気が出る可能性があると報道された「シャワー付きBF式ふろがま」について、対象機種や該当品の見分け方、問い合わせ窓口を写真・表入りで紹介して注意を喚起しました。この号ではさらに、需要期である冬場の事故を防ぐ狙いから、換気に関する記事を「ガス事故を防ぐためにご注意いただきたいこと」として掲載。
原子力安全・保安院の資料データを用いて、①ガス器具を使用するときには「換気扇を回す」など換気に注意する(ガスの燃焼には外からの空気が必要。ガスによる死亡事故の大半はCO中毒によるもの)、②煙突(排気筒)の付いたガス機器を使用するときには外れなどによりCO中毒の危険がある(煙突が外れていないかなど、日ごろからご自身で確認するようにしたい)、③屋外式のガス機器なら、屋内にCOは発生しない(屋内式でも安全機能が付いていれば死亡事故を予防できる)と紹介。煙突に関しては、外れのほか、穴があいたり、ぐらついたり、また鳥の巣や落葉が詰まっていないか、さらに地震・水害のあとは確認するよう、注意を喚起しました。
湯沸器事故では、点検・回収の該当機種(FE式)以外にも、安全装置(不完全燃焼防止装置)の付いていない小型湯沸器が多く残されていることが、安全・安心を追求するうえでの潜在的な不安要因となっています。いかに「換気に注意」を訴えても、ヒューマンエラーはなかなか防ぎきれません。
そこで、そのような旧型湯沸器の一掃を目的とし、2月から4月までのまでの3カ月間、グループ挙げて「旧小型湯沸器取替えキャンペーン」を展開することにしました。さっそく「2月号」にも掲載し、昭和63年以前に製造され不完全燃焼防止装置の付いていない小型湯沸器を、「取替え工事費用込み9,800円」で“不完全燃焼防止装置+消し忘れ防止装置+立ち消え安全装置”付きの最新タイプへ取り替える運動を開始しました。
でも、CO中毒事故問題はこれが終わりではありませんでした。経産省が2月9日、「安全装置が付いた小型湯沸器でもCO中毒死亡事故が発生している」と公表し、2幕目が開いたのです。経産省は同16日になって「開放式瞬間湯沸器のCO中毒事故防止対策について」を打ち出し、日連、ガス関係4団体、そして経産省が相次いでCO中毒事故防止対策を掲げ、ガス業界に急いで対策措置を講じるよう求めてきました。(対策措置の概要は3ページで紹介)
しかし、小型湯沸器問題では対象数があまりに多いので、迅速かつ着実に周知・点検作業を進めていくことが大切。冨士鉱油グループでは「3月号」と「4月号」で“あんしん宣言をさせてください”と銘打ち、お客様にガス器具をより安全に、そしてより安心してご使用いただくために、「無料点検」の実施を打ち出しました。無料点検をご希望のお客様には、“あんしん宣言協力費”として「クオカード」(500円)を進呈する特典付き。紙面では注意喚起も含めた図入りで訴え、旧型湯沸器と屋内設置式ふろがまの取替え促進を呼びかけています。お客様に特に、訴えているのは次の3点です。
①屋内でガス器具をご使用いただく場合は、換気扇を回す…、窓を開ける…等、換気に十分ご注意下さい!!
②屋内にガスふろがま・ガス給湯器が設置されているお客様は、煙突が外れたり、途中で折れていたり、鳥が巣をつくっていたりしないか…等、普段の点検をお願いいたします!!
③屋内設置の小型湯沸器でも、最近の機種は不完全燃焼防止装置や外側カバー温度上昇防止装置…等付きなので、より安心してご利用いただけるよう進化しています!!
CO中毒事故の防止に向けては今後さらに、6月に施行される予定の液石法改正省令で法定周知の強化が図られます。この中では、不燃防の有無にかかわらず「1年に1回以上」の法定周知が求められ、周知内容にも「安全装置が機能した際の再点火の禁止」が追加されます。冨士鉱油グループは、お客様に期待以上の満足を提供する“チアーズスタイル”の実践を掲げていますが、今年から新たに『安全安心』と『環境への貢献』も加え、グループ挙げて取り組んでいます。このCO中毒事故防止に向けた対策活動は、言わばチアーズスタイルの安全・安心版。グループ挙げた仕組みと実践で、お客様からの一層の信頼・評価を得るべく挑戦していく方針ですので、ご支援ご協力をお願いします。
|