| 中川 もう何度も質問されていることだと思いますが、「どうして区議になろうと思ったのですか?」を、もう一度(笑)。
田中 私のホームページの「よくある質問」の最初に書いてあります(笑)。元々から政治家を目指していた、ということは全くありません。むしろ、以前は政治に無関心、というより、政治不信が強く、「候補者はみんな選挙の時だけいいことを言っているけれど信じられない」と考えていました。ところが、「生活クラブ生協」の組合員となって、『代理人運動』というものを知り、その印象が変わりました。「生活クラブ」では、"自分たちの仲間から市民の代理人を議会に送り出そう!"という運動をしていて、主婦たちがボランティアで選挙を手伝う『手作り選挙』をやっていたのです。
一方、私自身には子どもの保育園問題というのが生じました。女性が、仕事と育児の両立を図りたいと思った時に、日本は何て生き難い社会なのだろうと驚いたわけです。そして署名集めや厚生省(現厚生労働省)に保育園問題についてヒアリングに行くなどする中で、政治に対する意識も高まっていきました。そんな中で、1999年に、「生活クラブ生協」の『代理人運動』の一貫として、「生活クラブ生協」から生まれた政治団体「生活者ネットワーク」の候補者となりました。子育ても、保育園問題も、女性の社会参加、政治参画が大切である!ということに気づき、自分にできることがあるなら、という気持ちで引き受けたのです。
中川 いまは、その会派ではありませんね。
田中 はい。共感して入った組織でしたが、2期目に出馬するにあたり、組織との「契約」が必要だったわけです。詳細はホームページに掲載していますが、以前にはなかった組織の「縛り」が盛り込まれていたことからそれに同意できなかったわけです。悩みましたが、結局、「生活者ネットワーク」を離れ、選挙管理委員会に届け出る政治団体「世田谷市民クラブ」という一人会派を立ち上げ選挙に臨みました。幸い、応援してくださる皆様のおかげて当選が果たせましたので、当選後、議会活動では近い考え方を持つ無所属議員とともに「せたがや政策会議」という会派を組んで活動しています。
中川 最近の議会で「せたがや政策会議」の代表質問をされたようですが、会派の主張は。
田中 9月20日から10月20日までの定例議会で「せたがや政策会議の代表質問」をしました。質問内容はホームページで録画を見ていただくことも出来ますが、「まちづくりのあり方について」「これからの福祉『バリア有りの発想』に学ぶ」「学校現場における食育・食文化の必要性」の3点について、会派の主張をもとにと区に対する質問を行いました。
まず、「まちづくりのあり方について」は、マスコミでは報道されていない下北沢問題の"隠れた問題点"を指摘しました。これは、下北沢の再開発や鉄道の高架あるいは地下化の議論が、街づくりとは直接関係ない小田急線の訴訟問題に絡められてしまう不幸な歴史的経緯がずっと存在していること、それによって、自由闊達な議論が、議会でも地元でもできずに来てしまったことを明らかにしました。その上で、「地域には地域の事情があり、たとえ一般論的には正論であってもそれがそのまま当てはまらない場合が地域にはある。それらを熟知した上で対処するのが地方議員の役割。ただ単に正論を吐いているだけでは何の解決にもならない」という会派としての考え方を述べました。
もうひとつの、「これからの福祉『バリア有りの発想』に学ぶ」は、「バリア有りの逆転の発想」で注目されている「夢のみずうみ村」というデイサービス(山口県山口市と防府市)の視察をもとに、今後の高齢者施策について新たな提案を行いました。
そして、三点目の「学校現場における食育・食文化の必要性」については、「日本人を守る食育とは?」という大きなテーマを視点にすえて質問したつもりです。その具体的な取り組みのひとつとして、"学校給食の米飯化(和食化)"の提案を行いました。
中川 来年にはまた選挙がありますが、最近は区議の政務調査費問題もマスコミを賑わせていますね。
田中 来年4月の統一地方選挙では、私たち世田谷区議会も改選が予定されています。選挙を控えて議会内外において様々な動きがあります。私が問題だと考えるのは、議会人として真摯に行なわなければならない議決において、議決放棄という事態が発生したり、事業の大前提となる予算に反対して事業には賛成するといった矛盾した態度表明を平然と行う議員がいることです。いま、学校では児童の問題行動から"学級崩壊"という言葉がありますが、こんな議員の問題行動が横行すれば"議会崩壊"となってしまうのではないか?と危惧します。本来の世田谷区議会としての機能をきっちり果たさずして、選挙戦略ばかりが優先される事態はいかがなものか、と思うのです。毎回思うことですが、なぜ、統一地方選は投票率が異常に低いのか?それは、議会のこと、区政のことが、有権者の皆様に伝わっていないから、だと思うのです。区政の問題を知らなければ、興味関心がわかなくても当たり前、議員が何をしているのかを知らなければ選びようもない。それは当然のことでしょう。
そして一方で、「政務調査費」の不正使用事件。現職の区議会議員が会派まるごと辞職するなんて前代未聞の事態まで生じて驚きました。
世田谷区議会においては、現在、「政務調査費」の領収書は個人で保管することにはなっていますが報告書に添付する必要はありません。今回の目黒区議会の事件を受けて、世田谷区議会では、議会運営委員会の理事会(各会派の代表者会議)において、議題とする項目に上がっています。私たちの会派では、より透明性を確保するために、領収書は添付ではなく、インターネット上で公開するのがいいのではないか、と考えています。そうすれば情報公開請求をしなくてもいつでも誰でも見ることができます。議会というのは、全体が納得するに至らないとルールを変えることが非常に難しいのですが、その提案をしたいと思っています。
私は、一人でも多くの方に、もっと区議会のこと、区政のことを知っていただきたい!という思いで、「活動日誌ブログ」を毎日更新しています。私の活動のみならず、区政全般のことがわかるように、情報盛りだくさんで発信していますし、これからも続けていきたいと思っています。
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