home ene-web 書籍・出版情報 会員登録 メール  
ポケット倶楽部 専門家からのアドバイス
地震と管理会社
---------------------------
良い管理会社を選ぶ目安は
「リスクをきちんと説明するか」
---------------------------
山本泰然 氏
山本泰然 氏
CPM(認定不動産経営管理士)
JREM・国際CPM協会会長
(社)全国賃貸住宅経営協会理事
(社)神奈川県エルピーガス協会理事

タイガー&アソシエイツ講演録:物件の価値はあがる収益で決まる
 
大震災直後、不動産屋さんに殺気立った行列

 地震というと阪神淡路大震災を思い出す人が多いと思います。映像で見る惨状・避難所の状況はまだまぶたに焼きついています。
 でも、神戸市内全体がこのような状況だったわけではありません。被害の少なかった地域もありました。一般に報道は一番ひどいところを映し続けるので、テレビを見ているだけの人は、真実を知りません。
 被害の少なかった地域の不動産業者がどのような状況に追い込まれていたかを知る人はほとんどいないと思います。実は倒壊しなかった不動産業者の店は朝早くから行列ができていたのです。
 行列している人たちは、住む家を失った人たちです。みんな殺気立っていましたので、不動産業者によっては、店を開けるのが怖くて、開けずに家に帰ってしまった人もいたくらいです。このことの意味を考えてみてください。

「地震に強いアパート」にするには…

 ローンの途中で倒壊してしまったアパートと、地震後も立派に人が住めるアパートとの差、これは天と地ほどの差がありますよね。不幸にして、火事で焼失してしまったアパートは別ですが、同じ時期に建てられたアパートでも倒壊したものもあれば無傷だったものもあります。
 当然これは建築の差です。ここから、短絡的に地震に強いアパートを建てればよいという結論が出てきます。
 では、どうやって地震に強い建築方法を見分けるのでしょうか。建築の発注主のオーナー様が選定できるでしょうか?
 答えは否です。世の中には、地震に強い建築方法は山のようにあります。その中から良いものを選定するだけでも大変なのですが、実はもっと大変なことがあります。どこが、きちんと建築してくれる会社なのかを見抜くことです。これは素人には不可能なことです。

内情がわかる"日常の情報"こそ大切

 私の地域に日の出の勢いの建売業者があります。立地のいい場所に、今風の格好良い住宅を建て増す。しかも割安な値段です。ですから、飛ぶように売れるわけです。でも、当社の社員でその会社の建て売りを買う人間は一人もいません。何故だと思いますか?
 じつは、社員は建築現場の内情をよく知っているからです。その現場に入らなくても、下請けに入る業者との横のつながりが結構あり、情報が伝わってくるのです。この情報が大事なのです。

"リスクもきちんと説明する"か見極めよう

 アパートを建てる時にはまず、きちんとした管理会社を選定することから始めてください。きちんとした管理会社は、オーナー様の資産状況・目標等をきちんとヒヤリングし、正しいプランを立てます。当然、耐震性についても十分考慮します。
 いくら耐震強度がすばらしくても、収益の上がらないようなアパートを建ててしまっても仕方がありません。全体を考慮して最良のプランを立てる。これが良い管理会社です。
 良い管理会社を見分ける方法をひとつお教えします。バラ色のことしか言わない管理会社は選ばないこと。リスクをきちんと説明してくれる管理会社を選びましょう。なぜなら、リスクのない物件はないからです。